【質問】内定通知後、初出勤せず連絡がつかない場合の対応は?

7月1日付で入社予定だった応募者について、6月下旬になっても初出勤の調整ができていません
社内ではすでに5月末に採用決裁が下り、労働条件の提示も完了している状態でした。応募者はハローワーク経由で面接を受け、内定連絡も済ませてあります

しかしながら、本人からは「他の会社と迷っている」との連絡があり、出社の意思が定まらない状況です。現場責任者からは、このまま採用を見送るべきではないかとの意見が上がっています。

このような場合における、社内の事務処理や本人への通知方法の進め方について教えてください。


【回答】辞退扱いが妥当。本人に確認し期限を区切って通知

出社意思が確認できなければ「内定辞退」として処理可能

ご質問の状況からすると、労働条件の通知が完了しており、初出勤を待つだけの段階にあるため、6月1日の時点で出社していなければ内定辞退と見なすことができます

ただし、その後に応募者と連絡が取れている場合には、入社日を延期した状態として扱われる可能性があります


事務処理としては、まず本人に辞退の意思確認を

実務的には、以下のステップで進めることをおすすめします:

  1. 応募者に連絡を取り、辞退扱いとする旨を伝える
    • 「これ以上お待ちできませんので、○月○日までにご意思をお知らせください」と期日を設けて通知することが重要です。
    • 可能であれば電話で直接連絡し、辞退の意思を確認しましょう。本人からの辞退表明があればトラブル回避になります。
  2. 辞退が確定したら、ハローワークへ報告
    • ハローワークに求人結果の変更として「辞退」と報告します。求人票の修正が必要な場合は併せて対応してください。

一方的な内定取消と捉えられないよう配慮を

このようなケースで注意すべきなのは、企業側が一方的に「内定取消」として通知しないことです。
特に本人と連絡が取れている状態で一方的に契約を解除しようとすると、トラブルの火種になる可能性があります。

したがって、連絡の期日を定めた上で「辞退」として処理する流れがトラブル防止の観点からも適切です。

「出社しないから内定取消」ではなく、連絡手段を使って意思確認し、辞退として処理するフローが望ましいです。とくにハローワーク経由の場合、行政対応も必要になりますので慎重に進めましょう。


応募者が内定後に出社しない場合は、本人の意思確認を経た上で「辞退扱い」とするのが適切な対応です
一方的に内定を取り消すのではなく、本人とのやり取りを丁寧に記録し、期日を区切って対応することで、トラブルを未然に防ぐことができます
あわせてハローワーク等への対応も漏れなく行い、社内処理と外部対応の双方を整えておくことが大切です。

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