【質問】雇用契約を業務委託契約に切り替えたいという希望への対応は?

従業員から業務委託への切替希望…どう対応する?

従業員から「従業員という立場では残業規制があり、自分の気が済むまで仕事ができないので、雇用契約から業務委託契約に切り替えてほしい」という申し出がありました。

本人の熱意は評価したいものの、会社としては偽装請負にならないかという懸念があります。

このようなケースでは、どのような法的・労務的リスクがあるのでしょうか?また、この方を引き続き雇う場合、雇用契約書と業務委託契約書のどちらを用意すべきか、判断に迷っています。


【回答】業務委託にはリスクあり。契約内容と実態の整合性が重要

雇用契約と業務委託契約の本質的な違い

雇用契約は、指揮命令下での労務提供が前提であり、労働基準法などの各種法令の適用を受けます。
一方で業務委託(準委任)契約は、成果や役務の提供を目的とし、会社の指揮命令に従う義務がありません。

つまり、「業務委託なのに勤務時間や業務内容を管理している」場合、実態が雇用と判断され、偽装請負と見なされる可能性があります。


委託契約にした場合の労務・税務リスク

業務委託として契約することで、以下のような労務管理や税務上のリスクが発生します。

  • 労災保険が適用されない
  • 雇用保険が使えない
  • 健康保険・厚生年金は個人で加入(国民健康保険・年金)
  • 外注費として経理処理、源泉徴収10.21%が必要
  • 給与明細を出せず、確定申告が自己責任となる

こうした仕組みを本人が理解していないまま委託に切り替えると、後々トラブルになりやすいため注意が必要です。

契約の形式よりも、実態が重要です。「一生懸命働きたい」なら雇用契約内でも工夫できる余地があります。


コンプライアンス面での慎重な判断が必要

契約書の内容だけでなく、業務の実態が「指揮命令下」で行われていれば雇用と判断されます。

形式上「委託契約」にしていても、時間管理・業務命令・人事考課が存在していれば、労働契約と見なされます。

このような状況で委託契約を結ぶことは、労働法違反や税法上の問題につながるリスクがあります。

委託契約だから自由になるわけではありません。業務の実態と契約内容の整合性が何より重要です。


委託契約を活用できるケースとは?

業務委託契約を「外注さん」だけでなく、経営層や専門職に活用するケースもあります。

たとえば、以下のような立場の方は委任契約に適しています。

  • 部門責任者として独立して意思決定する人
  • 始業・終業の時間管理が不要なプロ人材
  • 企業経営に近い立場で成果責任を持つ人

このような場合は、「プロ経営者」的な位置づけで委任契約を締結する運用も可能です。

委託契約の活用は「実務管理職」ではなく、「経営的責任を持つ専門職」にこそ適した選択肢です。


制度に頼らず、意図と実態をすり合わせよう

従業員の熱意を汲む姿勢は大切ですが、「もっと働きたいから委託で」といった発想には、慎重な判断が必要です。

業務実態・契約形態・リスクを総合的に捉え、形式に流されず本質を押さえた労務管理が求められます。
どうしても制度設計に不安がある場合は、専門家への相談もご検討ください。

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