労働条件審査をするにあたって「調査」を行いますが、そもそも調査とはどういうことをするのでしょうか?突然現場に来られても困る。。ということは文字通り困ると思いますので、一般的な調査のパターンや会議体について書き出してみます。

労務監査・労働条件審査をご存知ですか?

労務監査とはどのようなものか?

近年は労働トラブルや労働紛争が多くなっています。「予防のために普段の労務管理をきちんとしておく」ために、どのようなことをすれば良いのでしょうか?

労働条件審査の調査の流れ

調査の種類

キックオフミーティング

経営労務監査に関係するメンバーとの顔合わせを行い、目的やスケジュールを共有します。この場では、審査を受けるにあたって心配なことや、事前に伝えておきたいことを、審査員に伝えておくと、審査本番でバタバタすることはありません。

書面の審査

監査にあたって必要な書類をご用意いただきます。書類の有無と、書類の適法性(適切な情報が記載されているか等)を審査していきます。審査はテストではなく、過不足を確認するためのものです。資料がないからといって、急いで作ろうとするものではなく、ありのままで提示してください。

現地調査(現場への訪問)

現場での労務管理の実態や帳票の備え付け状況等を確認します。また、必要に応じて実態を把握するため、現場で勤務する従業員へのインタビューを行います。

本部調査(本社管理部門の訪問)

本社管理部門の労務管理の状況や、帳票の備え付け状況等を確認します。また、必要に応じて実態を把握するため、管理部門の従業員へのインタビューを行います。

内部審査(実体の判定)

書面および実地調査によって収集した情報をもとに、労務管理の状況について判定を行います。この時点では訪問することはありませんが、不明な点について確認をさせていただくこともありますので、連絡先や窓口を決めておくことが良いでしょう。

最終報告会

経営者様や人事部門の長の方など、意思決定権や決裁権のある方にお集まりいただき、労務管理の状況や改善点についてご報告致します。

審査のあとの作業

最終報告会のあとは審査をうけてオシマイということでは、労働環境の改善ができません。指摘事項を修正していくことになりますが、対応すべきことは大きく以下の3つになります。

規程類一覧の整備

規程そのものが足りないことや、規程の内容が実態に即しておらず古くなっていたり、漏れていることがありますので、規程の修正を行うことがあります。

また、注意したい点としては、就業規則や賃金規程をはじめとする規程類も、内規等を追加で発信されています。しかし、時間とともに内規の数が増え、決裁権の所在や改廃の権限があいまいになるだけではありません。そもそも内規が散逸してしまい、どの内規が正本なのかがわからなくなってしまうこともあります。

それぞれ規程がどの規程とリンクしているのかを把握するためにも、規程一覧を作成しておくこともポイントになります。

法定帳票等の作成

例えば、労働基準監督署への提出が不要な労使協定を締結していなかったり、有効期限が切れており更新されていない労使協定が発見されることがあります。こういった労使協定の抜け漏れについても対応をしていくことになります。

なお、労使協定の様式が更新されていることもありますので、更新する際には、最新の様式を入手しておきましょう。

ファイリングサービス

行政機関から送付されてくる書類も、「いつまで保管すれば良いのか分からないので、とりあえず全部保管」としてしまいがちです。
しかし、なんでも順番に保管をしていると、いざという時に必要な書類がすぐに見つからないこともあります。
何を捨てて良いのか分からないので行政機関から送られてくる書類は全て保管しているとなって、チラシ類までもが保管されていることもあります。何をどこに、どの順番で保管するのかファイリングのルールも整備しておきましょう。

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