【質問】適応障害で休職中の社員への対応

適応障害で休職中の社員に対して、医師から「許可が出るまで会社との連絡や面談を控えるように」との指示が出されました。通常、休職者に対しては定期的に連絡と人事面談を行っていますが、この場合、社員からの連絡を待つべきでしょうか？

【回答】適応障害と休職制度の運用

休職中の社員への対応は、医師の指示を尊重しつつ、会社の就業規則に基づいた適切な管理が求められます。このケースでは以下の点を考慮することをお勧めします

  1. 医師の指示の尊重：医師からの具体的な指示がある場合、社員の健康を最優先に考え、必要な措置を講じるべきです。これは、社員の早期回復を促すとともに、医療機関との信頼関係を保持するためにも重要です。
  2. 連絡の取り方の見直し： 医師の指示があるため、定期的な面談や連絡を控えることになるかもしれませんが、社員からの健康状態や復職の意向に関する連絡を待つ形に変更することが適切です。ただし、全く連絡を取らないわけではなく、社員の状況に応じて柔軟に対応することが望ましいです。
  3. 就業規則との整合性： 会社の就業規則には、休職中の社員への報告義務などが定められている場合があります。これらの規定と医師の指示とのバランスを考え、必要に応じて終業規則の見直しも検討することが重要です。
  4. 長期休職の対応策： 長期にわたる休職が予測される場合は、社員のキャリアや健康状態に配慮した上で、職場復帰支援プログラムの策定や別の職種への配置転換など、将来的な対応策も考えるべきです。
  5. 緊急時の連絡体制の整備： 社員の健康状態に急変があった場合などの緊急時に備え、社員やその家族、医師との連絡体制を整えておくことが望ましいです。

このような対応を行うことで、社員の健康を守りながら、会社としても適切な労務管理を行うことができます。

この記事では休職制度の適用と適応障害を持つ社員への対応について解説しましたが、実際の対応には個別の状況に応じた配慮が必要です。企業は社員の健康管理と職場復帰支援のために、柔軟かつ継続的なサポートを提供する責任があります。休職制度の運用に関する更なる相談や助言が必要な場合は、専門的なガイダンスを受けることをお勧めします。社員の健康と企業の責任を考慮した適切な管理策を一緒に考えましょう。お問い合わせをお待ちしております。