【質問】趣味で腱鞘炎を発症し、業務中に悪化したアルバイトスタッフが労災申請を求めている
当社で働くアルバイトスタッフが腱鞘炎をこじらせました。本人は趣味の活動中に腱鞘炎を発症し、その後業務中に症状が悪化したとして、労災の適用を求めています。スタッフの業務内容には配慮しており、重い荷物を避けるなどの対策を取っていましたが、運搬業務を完全に避けることはできていませんでした。このような状況下での労災対応についてアドバイスをいただきたいです。
【回答】労災認定は労働基準監督署が行うもので、企業は適切な情報提供と手続きのサポートを行うべき
労災申請に関しては労働基準監督署が判断するものであり、企業としては労災かどうかを判断することはできません。以下の対応が考えられます。
- 労災の判断基準の説明: 労災申請は労働基準監督署が判断するため、企業としては「労災と思うなら申請してください」という立場を取るべきです。労災と安易に認めることなく、申請の手続きを本人に促し、最終的な判断は監督署に委ねることが望ましいです。
- 労災申請の手続き: 労災申請書類の記入は原則として本人が行う必要があります。特に、個人の状況や事故発生の詳細に関する部分は本人にしか記述できないため、その部分の記入を本人に依頼し、提出を促します。企業としては申請書類の提供や記入の支援は行いますが、記入自体は本人の責任です。
- 企業側の対応と説明: 事故や疾病に関連する具体的な状況について、企業側が知っている情報は労働基準監督署に提供することが可能です。また、「これまでに安全に関する指摘や申告がなかった」という事実を伝えることで、企業としての適切な対応が行われていたことを示すことができます。
- 教育的なアプローチ: 労災申請を含む権利に関する事項は、本人が主体的に行うべきであることを説明し、自己責任の重要性を強調することも必要です。社会人としての自立した行動を促すためにも、このような場面での教育的なアプローチが有効です。
以上のように、労災申請に関しては、企業としては適切な情報提供と手続きのサポートを行いつつ、最終的な判断は労働基準監督署に委ねることが重要です。
ここではアルバイトスタッフの腱鞘炎に関する労災申請の基本的な対応を解説しましたが、実際には労働基準監督署の判断に大きく依存するため、予測が難しい場合があります。より具体的な事例や追加の疑問に対して専門的なアドバイスが必要な場合は、直接お問い合わせください。 具体的な案件に対する詳細な支援を通じて、企業が法的リスクを避けつつ労働者の権利を尊重する方法をご提案します。
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