コラム・レポート

2022-05-06

【給与計算Q&A】休職時の社会保険料が控除しきれないときはどのように精算するのか?

給与計算

Q.病気やケガにより休職している人がいるのですが、支払うお給料が日割計算などで少額となってしまうと、社会保険料が天引きしきれずに差引支給額がマイナスとなってしまいます。

この金額はどうしたらよいのでしょうか・・・?
社長は「かわいそうなので、その分がマイナスにならないように支払額を調整すれば?」と言っています。

 

 ◇『日割り計算のしかた』についての記事はこちら


A.本人に請求することになります。実務上は振り込みか現金で預かります。

産前産後休業や育児休業の場合は、社会保険料が免除されますが、病気やケガにより休業した場合や介護休業の場合は2022年4月現在、免除の制度はありません。

支払額を調整して差し引きをゼロ円にする処置を行うことは、つまり、本来負担すべき社会保険料を会社が負担したということになり、お給料が支払われているとみなされます。
給付を受ける場合は、給付金額からその分は差し引かれてしまう可能性があります。社会保険料はそのままマイナスで計上してください。

  • 健康保険料・介護保険料…休業時の金額がそのまま継続して本人負担となります。
  • 厚生年金保険料…休業時の金額がそのまま継続して本人負担となります。
    ※それぞれ、途中、料率変更があれば金額が変動します
  • 雇用保険料…総支給額に対して料率を乗じて計算しますので、支給額がゼロ円であれば、本人負担、会社負担ともにゼロ円です。
  • 住民税…本人負担です。社会保険料と同様に、本人に請求し払ってもらいます。長期になる場合は普通徴収(本人納付書振込)に切り替えも可能です。


「給与はお金以外で支払ってもいい?」
賃金とは何か、基礎から見直す記事『賃金とは』はこちら

 


「給与体系に、従業員は満足していますか?」

現状の賃金制度のままでいいのか、疑問に思っている方、
賃金制度を見直すことを考えたらまず読んでみてください。
『賃金制度の役割、見直しのタイミングと注意点』はこちら


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