事例紹介

経営理念・自社の強みと連動した、人材の処遇を行いたい

業種:不動産業、従業員数:10人~100人

ご相談内容

  • いままでは昇給額は、オーナーである社長の肌感覚で行ってきた。
  • 毎年昇給を繰り返していたため、総額人件費が膨れ上がっている。それだけでなく、社員からも「何を基準に昇給しているのか?」と聞かれても納得いく説明ができず、社員のモチベーションダウンにつながっていた。
  • これからは、売上に直結させた、業績連動の成果主義型の賃金制度を導入したい。

社会保険労務士法人アイプラスからの提案

相談内容を踏まえ、社歴やビジネスの特徴を確認させていただいたところ、地元の地縁や、既存のお客様との末永い関係構築が、お客様の競争優位性であることを発見しました。

また、「営業は数字を作ったらインセンティブが出るが、営業を支えている管理部門は、頑張ってインセンティブがない」と、営業部門と管理部門の温度差も大きく、部門間連携にも問題がありました。

ご相談者がイメージしている、マンション販売や生命保険の歩合制の仕事のような、営業担当ごとに強いインセンティブを与える賃金制度ではなく、成果や責任に応じた賃金の他に、(1)最低限の生活を保障し、仕事の慣れに対する成長を賃金に反映する号俸給を導入し、(2)お客様との関係構築のために、長く勤めることを奨励する(勤続給)も導入する。(3)成果は個人の成績に紐づけるのではなく、会社全体の売上を基準とし、「会社の売上は、全員の協力で稼いだもの。個人プレーばかり主張することは許さない」というメッセージを打ち出した賞与制度を設計しました。

導入後の成果

号俸給と勤続給を入れたことで、「毎年少しずつは給料が上がり、最低限の生活は保障するが、より収入を得るためには、高い責任のある仕事を担当したり、自己研鑽に励み技能を磨く必要がある」というメッセージを明確にすることが出来ました。

また、賃金テーブルを公開することで、社員に対して、来年の給料の見込みや昇給額のイメージを明示できただけでなく、ガラス張りの人事制度により、透明性・公平性をアピールすることが出来るようになりました。

賃金制度は、会社から社員に対して、「どう頑張れば良いのか?」を伝える強烈なメッセージになります。
そのため、賃金制度を設計する場合は、他社事例を参考にするだけでは、意味のある制度になりません。
自社の歩んできた歴史や経営理念、自社の強みや経営戦略、社員の力量、実務担当者の負担などを総合的に判断して、賃金テーブルを設計していくことが、賃金制度改革の成功の鍵となります。
社会保険労務士法人アイプラスでは、貴社ならではの賃金制度の設計を支援しています。

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子育て中の女性やシニア世代などを戦力化していきたい

業種:製造業、従業員数:100人~500人

ご相談内容

  • 製造業という業種のため、生産性の向上や生産コストの低減が生命線であり、同時にパート・アルバイト社員は勤続年数に関わりなく一括りにしていたため、ヤル気や実力のあるパート・アルバイト社員のモチベーション低下の原因になっていた。
  • これからは、パート・アルバイトを戦力化し、同時に生産性を向上させるための施策を打っていきたい。

社会保険労務士法人アイプラスからの提案

現場を観察すると、正社員とパート社員で同じ仕事をしている場面や、同じパート社員同士でも、現場を取り仕切っている人もいれば、言われた作業だけをこなしている人もいました。

そこで、(1)ベテランパートの実力>新人の正社員の実力だが、等級や報酬は正社員が上というねじれ現象を解消するために、パート社員の等級と新人正社員の等級の一部を重複させ、上下関係を実態に合わせた。(2)パート社員の中にも「初級」「中級」「上級」とグレードを分け、上位グレードのパートには、正社員とほぼ同様の時給を設定しました。(3)また、パートから正社員の登用の基準もオープン&定期化し、正社員登用のエントリー資格は上級以上に限定することで、意欲があるパートさんの動機づけを行いました。(※ルーティーンを淡々と処理したいという働き方のニーズにもこたえるため、昇格は義務ではありません。)

導入後の成果

高い等級に格付けられたパートの人件費は上昇しましたが、パートの年功的な昇給を停止することができパートの総額人件費が抑制できたと共に、正社員登用制度の導入により、正社員の採用と育成コストを抑制することができました。

また、「パートと同様の仕事をしていてはならない」という意識が正社員の中に芽生え、正社員の意識改革や行動変容が進みました。

パートなどの非正規社員の戦力化という課題には、「登用制度の導入」や「非正規社員にも賞与を支給するなど」パーツ・パーツの人事施策の導入では、有効な打ち手にはなりえません。
複合的な施策を打っていくと共に、従来の正社員>契約社員>パート・アルバイトという、雇用形態基準でのヒエラルキーの発想を、企業単位で切り替えていく必要があります。
社会保険労務士法人アイプラスでは、非正規社員の戦力化の全体像のデザインから、現場の社員の意識改革に必要な教育研修の実施まで、トータルで支援をしていきます。

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社員間の相互理解を促し、風通しが良く筋肉質な組織に変容したい

業種:製造業、従業員数:10人~100人

ご相談内容

  • 印刷物や、販促品を製造しているメーカーの会社であり、売上割合として大手企業の売上が大きい企業である。創業当初は好調であったが、インターネットやIT技術の発達に伴い(1)競争相手が増加するだけでなく、業界内での価格競争が進んできた。(2)デジタルデータでの保管が進み、印刷物や販促品など現物の出荷数量自体も減少してきた。という傾向があり、会社の成長に陰りが見えてきた。
  • そのため、「価格競争に巻き込まれない付加価値の提供」を旗印に、付加価値製品の提供を目指したいが、部門間の連携を改善し、営業担当者のニーズ深耕の技術も向上させたい。

社会保険労務士法人アイプラスからの提案

経営者様のお話を伺っているところ、従業員は部門間連携以前に、となりの部署の仕事や所属する社員の人となりを十分に理解していないということが見えてきた。また、営業担当者も大口顧客のルートセールスが主な仕事であり、営業力やニーズのヒアリング力が高くないことが見えて来た。

このことから、現場のリーダー層に対して、コーチングの技法を活かした「相手を知る方法やプロファイリングの技法」をトレーニングし、同僚・取引先に共通して必要な、提案や依頼に始まる交渉の技術を提供し、コミュニケーションの風通りを改善した。
また、経営戦略の基本的なフレームワークである、5F分析や3C分析、論理的思考法もトレーニングを行った。

導入後の成果

コミュニケーションの技術と、経営戦略の基本的な考え方を提供することで、「自社の提供できる価値は何か?」、「お客様の言外のニーズは何か?」を推察する力が組織全体に伝わることで、「お客様から言われたことを単に行う。」御用聞き営業から、お客様の言外のニーズを察し提案でき、スピーディーに対応できるようになった。

また、社内に統一されたコミュニケーションのルールができ、従業員全員がルールを使いこなせるようになったことで、社内の風通しも改善されるようになった。

社内の風通しの改善は、評価制度の改訂や、目安箱に代表される提案制度などを入れるだけでは十分ではありません。風土改革には、仕組みや概念の導入だけでなく、現場のコミュニケーション技術の向上も必要です。
現場の社員の力量を見極めたのち、どのような知識と技能を提供するか見極めることが必要です。また、“習いっぱなし”“三日坊主”とさせないためにも、どのように「習ったことを試してみよう」と意欲を喚起することがポイントになります。
社会保険労務士法人アイプラスでは、2つのテーマの奥に眠る本質的な課題である、「コミュニケーション技術」の問題を見つけ出し解決したことで、「風通しの改善」と、「お客様への付加価値の提供」という2つのテーマを同時にクリアすることができました。

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コンプライアンス遵守や労働紛争の予防をしたい

業種:サービス業、従業員数:10人~100人

ご相談内容

  • 先代の人事担当のやり方を引き継いで人事管理を行っている会社である。また、会社の目標として上場も視野に入れたいと考えている。
  • しかし、近年の未払残業問題に代表されるように、知らず知らずのうちに行っている法令違反や、退職した社員から訴えられるという潜在的な労働紛争のリスクがあると、上場どころか会社存続の危機になるので、労働紛争のリスクは排除したいと考えている。
  • また、政府や地方自治体とも取引があり、近年は入札参加や、指定業者の指名を受けるためには、労働条件審査をクリアしなければならないと聞いているので、対応できるようにしておきたい。

社会保険労務士法人アイプラスからの提案

より網羅的で実効性のある、潜在的な労働リスクの確認として、審査実績の多い、社会保険労務士会が提示する労働条件審査の基準に基づき審査を行った。

また、書面の形式チェックだけでなく、実態とのかい離を確認することにも配慮を行い、実地調査や社員への聞き取り調査も実施をした。

当然、いくつかのリスクが発見されたが、全部を一気に改善することは、時間と労力、社員の理解発生の確率×発生時のインパクトでリスクを評価し、優先度の高い問題から解決することを提案した。

導入後の成果

過去の慣習から来ていた法令違反の箇所を是正するにあたって、社員への説明と合意が必要な事項や、大きな制度変更が必要なテーマが発見されたが、上場や労働紛争の発生可能性を踏まえたスケジュールを設定し、社員の啓蒙と合意形成に必要な時間を十分に確保することができた。

潜在的な労務リスクを解消できたと共に、部下を持つ幹部社員に対して、労務管理の意識を醸成し、生産性向上への取り組みを促す副次的な効果があった。

労働条件審査や労務監査では、形式的なチェックだけでなく、(1)実態の把握、(2)問題点の現実的な解決方法の策定、(3)現場の理解と合意形成も併せて実施しなければなりません。
社会保険労務士法人アイプラスでは、スタンダードとなっている労働条件審査の手法を試用することと、審査の結果発見された問題点をフォローアップしていくところまでサポートを行っています。

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