コラム・レポート

2023-09-20

『フレックスタイム制』メリットとデメリット

■アイプラスからのご案内 スタッフコラム アイプレス

 

政府が推進する働き方改革と、働き手の働くことへの意識変化により、働き方に多様性が求められています。
柔軟な働き方への対応の1つとして『フレックスタイム制』があります。

『フレックスタイム制』とは、一定の期間について、あらかじめ設定された総労働時間の範囲内で、日々の始業・終業時刻、労働時間を従業員が自分で決める制度のことです。
その労働時間の管理は、1日ごと1週ごとではなく、清算期間を定めて管理と運用をしていきます。

◇◆フレックスタイム制とはどのような制度?◆◇
◇◆『基本の考え方とよくある誤解』については こちら から◆◇

 

フレックスタイム制を導入すると、会社にも従業員にもメリットがあります。
当然、デメリットもあります。

◆フレックスタイム制導入のメリット

①ワークライフバランスの向上
自分の都合に合わせて出退勤の時刻と1日の労働時間を調整できるため、働き方の自由度が高まります。
育児や介護等のライフイベントが発生した場合にも、キャリアを中断させることなく、働き続けることができる可能性が広がります。

②業務効率の向上
決められた総労働時間の中で自ら労働時間を設定し、実行していく自己管理能力が求められます。
それぞれが業務に集中できる時間帯に勤務し、業務が終わり次第退勤することが可能となる等、業務都合に合わせてその日の労働時間を調整できるため、残業時間や休日労働の削減にも期待できます。

③企業イメージの向上、離職率の低下
柔軟な勤務時間の選択ができることから、多くの人が働き続けることができるようになり、従業員満足度向上も期待できます。
また、「働きやすい会社」として企業イメージが向上し、優秀な人材の確保・定着のためのアピールポイントとしても活用できます。

 

◆フレックスタイム制導入のデメリット

①労働時間管理が複雑
従業員1人1人、出退勤時刻や1日の労働時間が異なり、通常の労働時間制に比べ、労働時間管理は複雑になります。
割増賃金の発生や安全配慮義務の観点より、可能な限り労働時間管理は毎日行うことが望ましいです。
管理職や人事担当者の勤怠管理の運用ルールをきちんと設定し、従業員の勤務状況を正確に把握する仕組み創りが必要です。

②コミュニケーションの不足
各従業員の出退勤時刻が異なることで顔合わせや雑談のタイミングが減り、コミュニケーション機会が減少する可能性があります。
情報を共有する機会が減ることにより業務推進に支障が発生し、全体の効率低下につながる恐れがあります。
コミュニケーションツールの導入やコアタイムの設定等により、従業員が顔を合わせることができる時間帯や機会をつくることも大切です。

③顧客対応時間、ミーティング時間確保の難しさ
勤務している時間が外部にはわかりづらいため、顧客より問合せがあった場合に担当者がまだ出社していない等が発生する可能性があります。また、チームミーティングの設定が中々難しい場合もあり得ます。個々の業務内容をチーム内で共有して属人化を防いだり、社内外で勤務時間を共有するなど、全社ルールとは別にチームごとのルールを設けることも有効です。

④生産性、業務効率の低下
従業員個人に自身の労働時間管理が委ねられるため、自己管理が苦手な従業員や、入社間もなくまだ自立できていない従業員などは期待する成果をあげられない可能性があります。
フレックスタイム制の趣旨と運用ルールの周知を徹底し、勤怠管理の徹底と従業員の成果の正確な把握が必要です。
また、フレックスタイム制導入の従業員の範囲の設定を的確にして、自己管理能力に乏しい従業員には通常の労働時間制を採用させるなど、導入ルールを定めておくことが必要です。

 

  

働き方の自由度を高める『フレックスタイム制』。
導入のメリットデメリットを踏まえたうえで、自社にあった運用ルールを設けることが大切です。

導入するにあたり、労働時間の考え方など基本的なルールについては
『フレックスタイム制とは?』をご覧ください。

 


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社内で禁止の『ひげ』を生やしてきた…

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それ、パワハラです。

パワハラと言われない指導について
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