マイナンバーカード保険証利用の本格運用が先送りになります
厚生労働省の公表情報田村憲久厚生労働相は、3月下旬よりマイナンバーカードを健康保険証として利用できる仕組みの本格運用を
目指してましたが、トラブルにより「本格実施は10月を目途とする」と表明しました。
このシステムは、患者がマイナンバーカードを医療機関などの窓口に設置された顔認証付きカードリーダーに
かざして本人確認をすると、患者に保険診療を受ける資格があるかどうかを確認できる仕組みですが、
試行運用した一部の医療機関で「保険資格の情報が登録されていない」と表示されたり、
健康保険証に記載された情報と一致しない等患者の情報が確認できないトラブルが相次いで発生しました。
健康保険組合による加入者情報の入力ミスなどが原因とみられ、厚労省は正確な情報が入力されているかの
確認を進めながら参加する医療機関などの数を徐々に増やしていきたい考えです。
これまでマイナンバーカードの情報を読み込むため、専用の機械の設置を医療機関に呼び掛け、システム改修などにかかる費用を支援、今月末までに全国の医療機関の6割程度での導入を目指してきましたが、今月21日時点で、医療機関からの申し込みは全体のおよそ45%。
また、令和3年2月1日時点のマイナンバーカードの交付枚数は約3198万枚で、普及率は25.2%に留まっています。
マイナンバーカードと健康保険証を一体化することで、病院での受付が円滑になるほか、医療費控除の手続きが簡単になる、高額療養費制度の対象となる場合の手続きや支払いが楽になるなど利用者には利点も多いですが、安心して利用できるようになるにはまだまだ課題が多いようです。