コラム・レポート

2015-08-21

割増賃金の計算方法の盲点

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一般的には1日8時間を超えたときに、時間外労働となり割増賃金(残業代)が発生するということは知られています。

しかし、時間外労働は1日8時間以外にも週40時間を超えたときにも時間外労働となることをご存じでしょうか?

法定労働時間の「週40時間」について

法定労働時間とは、「1日8時間」「週40時間」の2つをチェックする必要があります。今回は、「週40時間」について説明させて頂きます。

例えば、月曜日から金曜日は1日7時間勤務、土曜日は5時間勤務により、「週40時間」の労働をしていたとしましょう。

この状況に、「土曜日に2時間の残業が発生した」という場合を考えます。この場合は、月曜日から金曜日は7時間しか勤務していないので法定労働時間を超えていませんので、平日は割増賃金は発生しません。

土曜日は、5時間までは40時間以内なので通常の賃金で計算をし、40時間を超えている2時間は時間外労働と考えます。

月曜から土曜までの全ての日は8時間以内の勤務におさまっています。土曜日も「1日8時間」という基準では時間外労働の条件を満たしていませんが、週40時間で考えると、「週40時間」を超えています。そのため、超過した「2時間分」については賃金の1.25倍の割増賃金を支払う必要があります。

「週40時間」勤務の超過を確認する必要がある

毎月、勤務データを集計し割増賃金を計算する際に、「1日8時間」を超えているか、ということだけを考えるのではなく、1週間単位で「週40時間」を超過していないか、ということも確認する必要があります。この確認を怠ると、「未払い残業」が発生する場合があります。

「1週間単位」の考え方について

それでは、「1週間単位」をどのように確認すればいいのかという事が問題になります。
基本的には、就業規則で「1週間の始まりは何曜日」という事を決め給与計算を行います。

仮に、御社の就業規則に1週間の起算日を定めていない場合は、行政通達では「日曜日」が起算日と決められていますので、日曜日から土曜日までにおいて、「週40時間」を超えているかを確認して頂ければと思います。

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