コラム・レポート

2018-08-23

最低賃金を下回っているかどうかを見極める~月給から時間単価を計算する

給与計算 人事制度&賃金制度

平成30年10月(予定)より、最低賃金が変更します。
東京は、現行より27円アップの985円(時間)の予定です。

毎月月給で給与を支給している場合、時間単価を計算し、最低賃金を下回っているかどうかを見極める必要があります。
月給から時間単価を計算する方法の代表例を下記に記載します。

【前提ルール】
給与として支給されているものの中で時間単価計算の基礎から除外しなければならないものがあります。
(1) 臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
(2) 1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
(3) 所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)
(4) 所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)
(5) 午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、
   通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)
(6) 精皆勤手当、通勤手当及び家族手当

【代表的な計算式】

①月給÷②1か月の平均所定労働時間>最低賃金

基本給130,000円
職務手当  30,000円
通勤手当  10,000円
精皆勤手当  20,000円
時間外手当  25,000円
合計215,000円

① 実際の支給額合計は、215,000円ですが、最低賃金の計算では通勤手当、精皆勤手当、時間外手当を除外します。

 (【前提ルール】による)

  したがって、
  基本給130,000+職務手当30,000=160,000 が計算の基礎となる月給となります。

② 年間所定労働日数×1日の所定労働時間÷12ヶ月で求めます
 【例】年間所定労働日数250日、1日の所定労働時間8時間 の場合
   250日×8時間÷12ヶ月=166.666…時間

  したがって、
  ①160,000円÷②166.666時間…=960.000…円
  となり、東京都・神奈川県で働く場合には最低賃金を下回ってしまいます。

  時間単価を計算する賃金の基礎から除外する手当の詳細です。
  ご参考にしてください。

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