コラム・レポート

2021-03-10

在宅勤務手当導入していますか?

給与計算

コロナ禍で在宅勤務を推奨している企業が多く見受けられるなか、在宅勤務手当を導入している企業は9.3%、導入予定と回答した企業は6.6%という結果に留まりました。内訳をみると、1,000人以上の企業では23.1%、300~999人は6.5%、 299人以下では4.9%と従業員が多い企業ほど導入率が高いことが分かりました。

参考元:産労総合研究所「第8回 人事制度等に関する総合調査」

在宅手当は諸手当の一つですので支給するか否かは会社に委ねられます。しかし在宅勤務を実施した場合、従業員の自宅のインターネット環境を活用するケースや、自宅の設備を利用する為に水道光熱費が増えることが考えられます。このような負担を従業員に強いることは好ましくありません。とは言っても通信費や水道光熱費は業務時間外にも使用する為、どこからどこまでを会社負担にすれば良いか判別し難いところです。もし、通信や光熱費を本人負担とする際は就業規則を変更する若しくは「在宅勤務規程」を別途作成する必要があります。在宅勤務を実施されている企業様は今一度就業規則の見直しをしてはいかがでしょうか。厚生労働省では在宅手当支給に伴い就業規則を変更する際の手引きが発行していますのでご参照ください。

参考元:厚生労働省「テレワークモデル就業規則」

また、会社で在宅手当を導入する場合は、課税・非課税を正しく理解しておきましょう。実費相当額を精算する方法で企業が従業員に支給する手当については非課税、従業員が在宅勤務に必要な費用として使用しなかった場合でも、その金額を企業に返す必要がないもの(例えば企業が従業員に対して毎月 5,000 円を渡切りで支給するもの)については、従業員に対する給与として課税する必要があります。

参考元:国税庁「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ」

コロナの世界的大流行が始まってからもうすぐ1年を迎えます。新しい生活様式の良いところだけを残して、新しい社会を築いていきたいですね。そしてその変化に対する従業員への手当も検討してみてはいかがでしょうか。

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