進む「脱ハンコ文化」
法改正最近よく耳にする、「脱ハンコ文化」。
政府が掲げている「働き方改革」の推進を妨げる原因のひとつになっているのが“日本のハンコ文化”と言われています。ハンコ文化は古くから日本の商業習慣として根付いており、印影があることで押印側ももらう側も確実性と安心感を得られるので省略するとなるとなかなか不安に感じる方も多いのではないかと思います。そんな長年根付いてきたハンコ文化も、昨年のコロナショックにより急速に変化してきています。
各自治体では各種申請・証明書が続々と押印不要となり、「脱ハンコ文化」へと動いています。
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2020/202012/20201225.html
(令和2年12月25日より年金手続きの押印を原則廃止します:日本年金機構HPより)
https://article.yahoo.co.jp/detail/151351702fdf959491c5f902088c6c96ee162b31
(行政文書997種類「押印不要」 4月から:YAHOO!JAPANニュースより)
他方、押印不要の動きに伴い、電子申請・電子契約の導入を進める企業が増えています。
電子化のメリットは主に2点あります。
●ペーパーレス 「電子印鑑」「電子証明書」を使用しデジタルで完結できる
●業務効率アップ 多様化する働き方に合わせて確認・承認作業を複数人で行うことが可能に
電子化するには従来のワークフローをガラッと変える必要があり労力とコストがかかるため、導入・運用に踏み切るには社内の意思決定次第とも言えますが、長期的に考えても「脱ハンコ文化」は今後どの会社にとっても無視できない課題であるといえます。
なかなか重い腰を上げられない・・・という場合は、「脱ハンコ文化」の布石としてまず社内の各種書類の押印不要から進めてみるのも一つの手法です。サントリー、クボタ、パナソニック、日立、大林組等、一部の大手企業は社内の脱ハンコ文化を次々と表明しています。
コロナ禍と重なり働き方が多様化する中、さらに働き方改革は進んでいくと予想されます。まずは社内のルーティンや既存の当たり前を見直し「脱ハンコ文化」を検討してみるのはいかがでしょうか?