【労務管理Q&A】採用内定者の入社前研修は、賃金支払いが必要?
■アイプラスからのご案内 スタッフコラム アイプレス【Q】
来年度入社予定の内定者を対象に実施した入社前研修、研修時間について、参加者の1人から賃金を支払ってほしいと言われました。
研修の開催ついては、内定通知時に参加の同意を得ており、参加可否については本人の判断に委ねておりました。
この場合、賃金は支払わなくてはならないのでしょうか?
【A】
内定者が、会社の指揮命令下に置かれていたか否かで、賃金支払いの要否が変わります。
内定承諾後から入社前は、始期付雇用契約期間となり、内定者に就労の義務はないとされています。
研修が入社前(雇用契約の始期前)に任意参加で実施されたのであれば、参加の義務(就労の義務)がないものとなります。
また、賃金の支払い要否については、労働時間に該当するか否かで判断されます。
内定者が会社の指揮命令下に置かれていた場合は、労働時間となり、賃金の支払いが必要です。
一方、会社の指揮命令に基づかない任意参加の研修であれば、労働時間には該当せず、賃金の支払いは不要です。
①会社からの参加要請に対し、内定者に参加可否の選択権がある
②内定者が研修に不参加でも不利益を受けることが無いよう配慮されている
(内定取り消しや入社後の処遇に影響を与えるなど)
研修の開催が上記の要件を満たしていれば、あくまで同意のうえでの任意参加であり、指揮命令下に置かれた労働時間とはならず、賃金の支払いは不要であると考えられます。
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【アイプレス】
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