コラム・レポート

2023-05-30

【労務管理Q&A】フレックスタイム制のコアタイムは、どこまで自由に決められる?

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【Q】フレックスタイム制導入するにあたり、曜日ごとにコアタイムを変えることは可能ですか?

【A】曜日ごとにコアタイムの開始・終了時刻を定めれば可能です。

フレックスタイム制におけるコアタイムは、法令上必ず設けなければいけないものではありませんが、コアタイムを設定する場合は、その開始の時刻と終了の時刻を定める必要があります。

 

◇フレックスタイム制とは
一定の期間についてあらかじめ定めた総労働時間の範囲内で労働者が日々の終業・始業時刻、労働時間を自ら決めることのできる制度です。
導入には、就業規則への規程と労使協定で所定の事項の定めが必要です。

 

◇コアタイムとは
労働者が1日のうちで必ず働かなければならない時間帯です。
コアタイムの時間帯は、労使協定で自由に定める事ができます。
・コアタイムがある日とない日がある
・日によりコアタイムの時間が異なる
このような設定も可能です。

ただ、コアタイムの設定が自由だからといい、1日の労働時間とほぼ同程度になるような場合、フレキシブルタイムが極端に短い場合など、労働者が始業・終業時刻を自由に決定するという趣旨に反する場合には、フレックスタイム制とは言えなくなりますので、注意が必要です。

また、一定の時間帯のうちの何時間、という設定のしかたも、「開始の時刻と終了の時刻を定めた」と言えるのか、疑問視されています。

 

◇フレックスタイム制導入にあたり、労使協定で定める事項
①対象となる労働者の範囲
各人ごと、課ごと、グループごと、など範囲の設定は自由ですが、範囲は明確にしておきます。

②精算期間
フレックスタイム制において労働者が労働すべき時間を定める期間のこと。
精算期間と起算日の定めが必要です。

③精算期間における総労働時間(清算期間における所定労働時間)
フレックスタイム制では精算期間を単位として所定労働時間を定めます。

④標準となる1日の労働時間
年次有給休暇を取得した際に支払われる賃金の算定基礎となる労働時間の長さを定めます。
フレックスタイム制の対象となる労働者が有給休暇を取得した場合、その日については標準となる1日の労働時間を労働したものとして取り扱います。

⑤コアタイム(任意)
労働者が1日のうちで必ず働かなければならない時間帯です。
必ず設けなければならないものではありませんが、設ける場合には、その時間帯の開始・終了時刻を定めます。

⑥フレキシブルタイム(任意)
労働者が自ら労働時間を決定することができる時間帯です。
必ず設けなければならないものではありませんが、設ける場合には、その時間帯の開始・終了時刻を定めます。



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