東京都の社会保険労務士会の会長の決まりかた
スタッフコラム 社会保険労務士社労士に登録しても、役員をやらないと接点のない会長選挙ですが、どのような仕組みになっているのかご紹介したいと思います。
2021年2月9日に東京都社会保険労務士会の会長選挙が行われました。
今回は届出順で、小磯優子候補(渋谷支部)と寺田晃候補(中央支部)との一騎打ちになり、
投票総数:274票、うち有効票数274票、無効票0票
・小磯優子候補:111票
・寺田晃候補:163票
となり、次期の東京都社会保険労務士会の会長は寺田晃氏となりました。
2019年3月6日に東京都社会保険労務士会の会長選挙が行われました。
今回は届出順で、三平和男候補(港支部)と寺田晃候補(中央支部)との一騎打ちになり、
投票総数:274票、うち有効票数273票、無効票1票(白票)
・三平和男候補:107票
・寺田晃候補:166票
となり、次期の東京都社会保険労務士会の会長は寺田晃氏となりました。
選挙は間接選挙のような形
東京都社会保険労務士の場合、地域ごとに設置されている各支部から選出された理事候補者と代議員予定者によって会長選挙が行われます。この理事候補者と、代議員予定者は各支部の会員数に応じて人数が割り当てられます。
ちなみに理事とは、東京都社会保険労務士会としての意思決定に関与する役割で、各支部の支部長と支部から選出されます。代議員は理事ではありませんが支部から選出されます。
http://www.tokyosr.jp/profile/
支部長や副支部長も同じように、支部の中で選挙をして決めていますので、間接選挙のような形になっています。支部長や副支部長の選挙の時点では、会長に誰が立候補するのか決まっていませんし、アメリカの大統領選挙のように政党があるわけではないので、個々の会員が「誰に投票したい」という意思が会長選挙の投票行動に反映されるとは限りません。
まず、選挙管理委員会より告示が送られてくる
理事候補者と代議員予定者に対して、選挙管理委員から2月中旬に選挙に関する告示に関する資料が送られてきます。告示の資料では、それぞれの候補者の氏名・事務所名・社労士としての経歴といったプロフィールと所信表明が記載されています。(それぞれA4サイズで1枚ずつ。合計2ページ分)
各候補者や支援者より、補足情報が送られてくる
もちろん告示の情報量だけでは、投票行動の判断ができませんので、候補者本人や支援者から方針や所信の補足資料が郵送されてきたり、支援者が主催する決起集会が開催されます。
特徴的な点として、送付されてくる資料は選挙管理委員会の受理印が押印されており、公式な書面なのか非公式な書面なのかが判断できるようになっています。支持者の方からも、理事候補者と代議員予定者に対して、支援する候補者を応援する手紙が送られてきますが、こちらもすべて受理印が押印されています。
差出人不明な怪文書も送られてくる
選挙期間中は差出人不明な怪文書も郵送されてきます。「〇〇・〇〇両氏の野望が混乱招く」といったようなネガティブキャンペーンの内容で、読めばどちらの候補者を非難する内容になっています。
選挙期間は2週間・基本は欠席はできません
公示から投票日まで2週間しかない短期間での選挙活動ですし、候補者がウェブページを作成したり、動画で所信表明を公開するわけではありませんので、限られた情報で判断することになります。また、期日前投票制度もありますが、「公務で欠席」でなければ期日前投票はできないルールになっています。お客さんとのアポイントだから欠席といったような理由は認められないため、投票日には欠席はできません。
両候補とも直接選挙を目指していた
現在は間接選挙風な形で選挙が行われていますが、公示にあった2候補の所信を読むと、「会長選挙は直接選挙のように全会員の意思反映ができるような仕組みに変えたい」とあります。現在のような選挙の仕組みとは異なる形になるのではないかと思います。