コラム・レポート

2023-12-11

【労働相談トピックス】こんなご相談がありました

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【ご相談】
社長の紹介で今月入社した従業員が、元々予定していた家族旅行に行くため、来月に1週間休みを取得すると申し出てきました。
当社の有給休暇付与は法令通りなため、この従業員にはまだ有給休暇はありません。社長には事前に許可を得ていたとのことですが、有給無給の取り決めもなく、人事は何も聞いておりません。
このような場合、どのような対応が望ましいのでしょうか。

 

【ご回答】
入社から日が経っておらず、有給休暇付与前の休暇取得なため、単なる欠勤として処理します。

「労働基準法」と聞くと、労働者保護を目的としている法律であるためか、なんでも従業員に優しいイメージがあります。が、労働基準法の原理原則は「ノーワーク・ノーペイ」、すなわち、「働かざるもの食うべからず」です。

従業員の方々それぞれに事情がありますので、温情をかけてあげたい気持ちはわかります。

ただし、

特別休暇等の名目で、この従業員だけに休暇を与えることは、他の従業員の心証が悪く、また、会社の秩序を乱しかねません。

休暇の取得自体はプライベートな事情であり、やむを得ないことかもしれませんが、会社としては欠勤として処理をすることとなります。

ご本人には、
・給休暇や会社が認める休日以外に休むなら、当然に欠勤になること。
・ご家族が優先なお気持ちを人事として尊重する。

と伝えた上で

・中にはよく思わない同僚もいるかもしれないため、普段のお仕事でのご活躍を期待する

このようなことをお伝えいただけたらいいかと思います。

 

会社と従業員とは、労働の提供と賃金の支払いという権利と義務を有する雇用契約の上に成り立っています。
欠勤することは、従業員側の雇用契約の債務不履行になります。
有給休暇取得を理由とした評価の減点はNGですが、従業員側の雇用契約の債務不履行である欠勤については、人事評価に反映させることは可能です。

その際には、慶弔が理由ならOK、遊びにいくならNGなど理由をいれてしまうと、解釈の余地が入ります。出勤率や欠勤日数といった客観的事実にもとづき、加点減点をするようなルールを整備しましょう。

 


 

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