コラム・レポート

2018-10-25

雇い止め無効から考える~労働契約の解消について

行政等の公表情報 労務管理のQ&A

有期労働契約からの「無期転換ルール」を定めた改正労働契約法の施行から5年が経った今年20184月より、無期転換の対象となる労働者が生じています。無期転換ルールの対象となる直前に契約を更新しない「雇い止め」をしたために、トラブルになる事案が出ています。

 

「雇い止め」ってなんだかご存知でしょうか?

 

「労働契約解消の法律実務」(弁護士石嵜信憲 編著、中央経済社)によると、

「雇い止め」とは、P11「実務上、期間雇用契約を更新せずに終了させる場合には、使用者からその旨を確認する(観念の通知)ことになります。このような、期間雇用契約における更新拒絶を「雇止め」といいます。」のことです。

 

労働契約法第1条は、「この法律は、労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の原則その他労働契約に関する基本的事項を定めることにより、合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的とする。」とあり、労働契約法は、労働者の保護・個別の労働関係の安定を図ることを目的としています。

 

厚生労働省では、有期労働契約の期間満了、雇い止めに関するトラブルを防止するため、「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について」を示しています。

その中の「雇止め予告」について取り上げます。

雇止め予告をしなければならない有期労働契約は、

1】有期労働契約が3回以上更新されている場合

21年以下の契約期間の労働契約が更新または反復更新され、最初に労働契約を締結してから継続して通算1年を超える場合

31年を超える契約期間の労働契約を締結している場合

 

使用者は、有期労働契約で上記の3つに該当する契約を更新しない場合は、少なくとも契約の期間が満了する30日前までに、その予告をしなければなりません。

また、雇止め予告の後、雇止め後に、労働者が雇止めの理由について証明書を請求した場合は、交付しなければなりません。

 

労使間のトラブルを未然に防ぐため、また、無期転換ルールに対応するため、有期労働契約書の内容を確認する、有期労働者就業規則、正社員就業規則を整備するなどの対応が必要です。

裁判例では、契約書の内容のほか、「実態としてどうであったか」が雇止めが認められるか認められないかの判断材料となっています。実態として、有期労働契約の更新契約が形式化していて反復更新している場合は、雇止めはほとんど認められていないので、トラブル防止のため、より丁寧に労働者、使用者双方が納得するプロセスを踏むことが大切です。

 

「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について」

https://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1209-1f.pdf

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