コラム・レポート

2015-07-31

中小企業の未払い残業問題#2

人事制度&賃金制度 動画(YouTube)&事務所通信

近年では、未払残業問題が話題になりますが、対岸の火事ではありません。

実は「我が社は大丈夫」と思っている会社ほ危ないというのはご存知ですか?
また、未払残業問題が発生すると会社存続の危機にもなりかねません。

 

 

残業未払い問題を防ぐための3つのポイントについて

未払い残業を防ぐためのポイントは3点あります。

  1. 残業は許可制にする。
  2. みなし残業代を導入する。
  3. 給与計算を再確認し、給与体系を見直す。

この3点が必要だと、私どもは考えております。

 

Contents

残業許可制について

残業中にネットサーフィンを行っている、お茶を飲んで休憩しているケース。
就業時間内(8時間)で終えることが出来る仕事のはずが、なぜか残業をしている。
これらに対し、会社が何も対応をしていないのであれば、その残業は黙認されていたことになりかねません。

このような時間であっても、会社として黙認していたのならば、仮に、未払い残業を請求された場合は、タイムカードの打刻時刻をもとに計算された未払い残業代請求されるでしょう。

 

そのため、会社としては

  • 時間外の労動をきちんと認めていたのか?
  • 仕事をせずに会社に残っていたのか?

ということを明確にする必要があります。そのために「残業の許可制」にしてきちんと運用していきましょう。

毎日、残業する社員に対して残業申請書を記入、提出を促します。
今日の残業は、何時間かかるのかどのような理由で残業が必要なのか。
という点を報告し、会社の上司として許可をする。ということをきちんとやり、業務時間とそうでない時間をキッチリと区分していきましょう。

 

もちろん許可した残業時間に関しては残業代を支払います。
申請が無かった場合は、その時間に対して「指揮命令が無かった」ということを会社として主張できる可能性が高くなります。
また、このような会社のルールを作った場合、就業規則「残業する場合は残業許可申請書を提出しなければならない。」というような内容を就業規則に明記することが必要です。

 

ここでポイントがあります。
制度の運営が日によって行う、行わない、という状況になると制度が正しく運用されていないことになります。
残業許可制度が気まぐれで行われていると残業を「許可した」「黙認した」のどちらなのかよく分からなくなりますので、継続して制度を運営することも会社として必要になります。

 

みなし残業代の導入について

「みなし残業代を導入する」ということもご検討ください。

日常的に残業がどうしても発生するのであれば、基本給30万円に対し更に残業代を上乗せするのではなく、残業代を含めて30万円とするのであれば基本給25万円、みなし残業代が5万円。合計で30万円を支払う。このような形に変更していくことも可能です。

 

みなし残業代を導入する際には、みなし残業代を5万円とした場合、個々の社員にとって何時間分のみなし残業時間になるのか、ということを計算する必要があります。

また、みなし残業代制度を導入する場合は、例えば、基本給30万円の社員に対してみなし残業5万円という制度を導入する場合、基本給が30万円から25万円に変更されるので実質、賃下げという状況になります。

この方法を導入するのであれば、すでに働いている社員に対し事情と状況を説明し、社員から合意を頂く必要があり、一方的に変更することはできないことも注意しましょう。

※もちろん、みなし時間を超えた時間については割増賃金を支払う必要があります。

 

 

給与計算を再確認し、給与体系を見直す

 

3点目は給与計算を再確認し、給与体系を見直す。ということです。

給与計算そのものに間違いがあり、その間違いを指摘され、未払い残業代が発生する。という可能性があります。

そもそも、自社の給与計算の方法が正しいのか?現在の給与体系や給与計算のやり方を見直すことにより、会社として認識していなかった未払い残業のリスクを減らしていくことが可能になります。

 

 

 

中小企業の未払い残業問題#1
https://youtu.be/duTa0VXKgfo

中小企業の未払い残業問題#2
https://youtu.be/UikuBaWgPLI

中小企業の未払い残業問題#3
https://youtu.be/Cr24R4KDKI0

 

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