社会保険の適用範囲の拡大を受け厚生年金に短時間労働者20万人が新規加入
厚生労働省の公表情報平成28年10月1日からパートなどの非正規雇用の短時間労働者にも厚生年金が適用されるようになり、新たに加入した人が約20万人上ることが、日本年金機構の集計で分かりました。厚生労働省は対象者を約25万人いると見込んでおり、約8割が既に手続きを済ませたことになります。
厚生年金に加入すると、労使が折半で保険料を負担します。費用を抑えたい企業や手取り収入の減少を避けたいパートらが、勤務時間を減らして対象から外れようとするのではないかと懸念されていたが、実際の影響は限定的だったとみられます。従来は週におおむね30時間以上働く人に限られていたが、従業員501以上の企業では平成28年10月から、(1)1週間の所定労働時間が20間以上(2)賃金が月8万8千円(年収で約160万円)以上-などの条件を満たす全ての人を厚生年金や健康保険に加入させることが義務付けられました。
平成28年12月に閉会した臨時国会では、従業員500人以下の中小企業でも、労使合意があれば同様の条件で適用対象を拡大する年金制度改革法が成立。平成29年4月に施行されます。